🎉 コントラクトブリッジ100周年（1925–2025）
著者：Paul Linxwiler（『ブリッジ公式百科事典』より抜粋）
🔹 コントラクトブリッジ誕生の背景
1925年、ハロルド・ヴァンダービルトがクルーズ船上で考案した新しいカードゲーム「コントラクトブリッジ」が誕生しました。これは、ウィスト、ブリッジウィスト、オークションブリッジ、フランスのプラフォンなど、過去のトリックテイキングゲームの進化の集大成です。
🔹 ホィストからの進化
• ホィスト（1600–1900）：4人でプレイする基本的なトリックテイキングゲーム。エドモンド・ホイルの著作が有名。
• ブリッジウィスト（1875–1905）：ダミーの導入やノートランプ、ダブル・リダブルの概念が追加され、賭け要素が強化。
• オークションブリッジ（1903–1930）：競りによる契約が導入され、得点やペナルティが複雑化。
• プラフォン（1918–1940）：フランス発祥。契約したトリックのみが得点対象。ヴァンダービルトはこの形式を基に新ゲームを設計。
🔹 ヴァンダービルトの革新（1925）
• vulnerabilityの概念を導入。
• 得点表を再設計し、スラムやペナルティの価値を調整。
• 初めてプレイされたのは1925年11月1日、蒸気船フィンランド号上。
🔹 普及と組織化
• 1928年：ニューヨークのクラブで採用。
• 1929年：『The Bridge World』創刊、国際ルール制定へ。
• 1937年：複数団体が統合し、ACBL（アメリカ・コントラクト・ブリッジ・リーグ）が誕生。
🔹 得点制度の変化
• 1987年：サクリファイス戦略が見直され、ペナルティが強化。
🔹 ビディング理論の発展
• ステイマン法（1930年代）：1NT応答後のメジャースート探索。
• ブラックウッド法（1935）：4NTでエースの数を尋ねる。
• 転送法（Transfer）：オズワルド・ジャコビーによる革新。
• アル・ロス：ネガティブダブル、強制1NT応答など、現代の多くの慣習を体系化。
🔹 デジタル時代の到来
• 1990年代：OKbridgeなどのオンラインサイトが登場。
• 2020年：COVID-19によりオンラインプレイが急増。Bridge Base Onlineが主流に。
• 2023年：Jeff MeckstrothがACBL史上初の10万マスターポイント突破。
